【動画公開】(オンラインパネルディスカッション)東日本大震災から10年:災害対策に女性の視点を!(ミシガン大学日本研究センター主催)

2021年3月12日に日本のゲストを招き、東日本大震災10年にあたり、
ミシガン大学日本研究センターが行った、オンライン・パネル・ディスカッション
「災害対応に女性の視点を!」の動画を公開しています。
以下のリンクからご視聴いただけます。
● 視聴はこちらから ●

苅米照子 (NPO法人ウィメンズスペースふくしま 元代表理事)
正井禮子 (認定NPO法人ウィメンズネット・こうべ 代表理事)
八幡悦子 (NPO法人ハーティ仙台 代表理事)
● モデレーター ●
吉浜美恵子 (ミシガン大学 社会福祉学大学院教授)
 災害は、既存の格差を更に拡大し、社会的に弱い立場にある人々により大きな影響を与えます。東日本大震災 ー マグニチュード9.0の地震、巨大津波、福島原発事故 ー が発生した2011年に、日本のジェンダーギャップ指数は135か国中98位でした(2020年は153 か国中 121 位)。
 東日本大震災10年にあたり、このイベントでは、パネリストが、自分たちの経験や草の根運動をもとに、災害が女性に及ぼす影響、特に日本社会の構造・規範が災害時に女性を危機に追い込むプロセスや、必要な対策などを解説します。また、災害時のジェンダーに基づく暴力を明らかにしたり、ジェンダーを考慮した災害政策・対策を求めた運動を推し進めてきたNGOの代表として、どのように社会の無関心や既存の価値観を切り崩し、変化を生み出してきたか、運動の苦心や成果について話し合います。
苅米照子
2007年「女性の自立を応援する会」設立(2012年にNPO法人化し「ウィメンズスペースふくしま」と改称)、代表理事を2019年まで務める。元郡山市母子福祉センター所長。2011年東日本大震災後には、福島県最大の避難所となったビッグパレットで「女性専用スペース」の運営に関わる。2012年2月、内閣府主催の「東日本大震災による女性の悩み・暴力相談事業」として電話相談、面接相談、サポート・グループ活動、ジェンダーに基づく暴力に関するワークショップを開始、現在も継続中。
正井禮子
30年以上にわたり、女性の権利とジェンダーの平等のために活動。1992年NPO法人「ウィメンズネット・こうべ」設立、現在まで代表理事を務める。同団体は、日本で最初に災害時のジェンダーに基づく暴力に注目した。2007年に日本初の試みである「『災害と女性』情報ネットワーク」をたち上げ、2011年に「東日本大震災女性支援ネットワーク」を共同で設立。加藤シヅエ賞(2003年)、”Champion of Change Japan Award” 日本大賞(2018年)、ソロプチミスト日本財団「社会ボランティア賞」(2018年)等、数々の賞を受賞。
八幡悦子
NPO法人「ハーティ仙台」設立、現在まで代表理事を務める。DVシェルターや多くの支援プログラムを運営しながら、東日本大震災の被害を受けた女性達をサポートする草の根活動を展開。助産婦として始まったキャリアを通し、30年以上にわたり、ジェンダーに基づく暴力の根絶、性と生殖の健康、人権、非暴力のための啓発運動を継続している。よりそいホットライン(24時間無料電話)仙台みやぎ地域センター代表、(公益財)せんだい男女共同参画財団理事、NPO法人チャイルドラインみやぎ理事など多数の団体の運営に貢献。
吉浜美恵子
ミシガン大学 社会福祉学大学院教授。社会福祉学博士。1990年 夫(恋人)からの暴力調査研究会を結成、アクション・リサーチを通して「ドメスティック・バイオレンス(DV)」という、それまで見過ごされてきた社会問題を可視化し、法制度のみならず幅広い社会的な対応や意識の変革を推進してきた。2011年、東日本大震災女性支援ネットワークを共同設立、災害時の女性・子どもへの暴力調査とフォトボイス・プロジェクトを実施。後者は後に独立、 NPO法人化し、共同代表として継続活動中。
● 3.11から10年~フォトボイス展 ●
東日本大震災で被災した女性たちが多様な視点で撮影した写真と声(メッセージ)を通して被災の経験や災害の影響を記録・発信するとともに防災・減災、復興のありかたを提案をするフォトボイス(PhotoVoice)プロジェクトの展示を、2021年3月11日からオープンしています。ご覧ください。
【パネリストのHP等の情報はこちらからご覧ください。】

Women’s Net Kobe (ウーマンズネット・こうべ)

wn-kobe.or.jp

Women’s Space Fukushima (ウィメンズスペースふくしま)
nwsfukushima.jimdofree.com

  • 「ウィメンズスペースふくしま」をはじめ、多数の市民団体の活動の軌跡は、「FUKUSHIMAの10年 震災・原発事故に向き合った市民団体50の物語」にまとめられています。 詳しくは ふくしま連携復興センターにお問い合わせを。

Hearty Sendai (ハーティ仙台)
hearty-sendai.com

  • 仙台版防災ワークショップ「みんなのための避難所作り もしあなたが避難所運営委員だったら?」や「よりよく生き延びる ―3.11と男女共同参画センター」など、ジェンダー視点に基づく防災・災害対応のマニュアル等文献は、せんだい男女共同参画財団のHPに掲載されています(パネリスト八幡悦子さんが理事を務める)。「みんなのための避難所作り もしあなたが避難所運営委員だったら?」の英語版は無料ダウウンロードできます
  • 「東日本大震災 災害・復興時における女性と子どもへの暴力」報告書 (2015年1月改訂版)は、こちらからダウンロードできます。
  • For an updated copy of the English report, “Violence Against Women and Children After the Great East Japan Disasters: Results from a Case-Finding Survey”, contact the panel moderator, Dr. Mieko Yoshihama, Professor, University of Michigan School of Social Work, Email: miekoy@umich.edu