
世界経済フォーラム*が公表した2024年のジェンダーギャップ指数(男女平等度の数値化)によると、日本の教育は、識字率や初等教育就学率・中等教育就学率(義務教育)のスコアは完全平等を示す1.000で、146か国中1位である。しかし、高等教育就学率は0.993で一挙に72位に落ちる。さらに教育機会の地域格差や家庭の経済力による教育格差がある。「公平で質の高い教育」とは言えない状況がある。
初・中等教育においては、いじめ認知件数が2024年度は73万2,568件で過去最多で、不登校や自殺につながる「重大事態」は1,306件で前年度から42.1%増加している。文部科学省や新聞でも、「なぜおまえだけ生き残っているのか」、「賠償金をもらっているだろう」などの誹謗中傷や、「放射能がうつる」、「菌」、「福島に帰れ」など原発事故に関連するものなど、被災・避難した児童へのいじめを多数報告している。
東日本大震災では、学校も被災し、被災を免れた学校は避難所となり、学校機能が止まるなど教育活動が一時的に停止した。2024年1月の能登半島地震後の対応などから、災害時の教育機会の確保が必要だという認識がひろまりつつあることがうかがえる。
ベルテルスマン財団・SDSN**による「持続可能な開発報告書2024」は、日本における目標4の達成度を前年の「達成済(SDG achieved)」から「課題が残る(Challenges remain)」に評価を落した。
*経済、政治、学術などの分野のリーダーが連携して、グローバルかつ地域的な経済に取り組み、世界情勢の改善に取り組む独立・非営利団体。本部はスイス・ジュネーブ
**持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(The UN Sustainable Development Solutions Network)
室内
おもいっきり体を動かせる場所、それは室内。
ここしかないからみんなが集まる、イモ洗い状態。
混雑は嫌だけどここしかないから行く。
子どもにとっては唯一の発散場!
でも外でマスクなしでおもいっきり空気吸うのも気持ちいいんだよ。
芝生で寝転がってみたり、土の中にいる虫を探したり。
自然いっぱいの福島でそんな遊びをさせたいなー。花かつみ
福島県郡山市 2017年12月 撮影
避難所でがんばる受験生
震災後、子どもたちは授業を受けられるようになるまで
大変な時間がかかった。
学校等に避難している子どもたちは多くいたが、この写真を見た時、
机で勉強させてあげることは出来ないものかと痛感した。
学校の教室が避難場所になった場合は、是非、
子どもたちが勉強できる環境をつくる事に協力していただきたい。
これからの日本を背負っていく子どもたちのために。K.S
宮城県石巻市内避難所となった学校の体育館 2011年4月 撮影
1階が素通しの新校舎

震災後に建て直された海に近い校舎。
1階には何もなくて大きな階段で2階につながっている。
万が一津波がきたときに、波が1階を通り抜けていく構造だ。
大事な対策だとは思うけれど、
休み時間などの短い時間に階段を昇り降りしてまで、子どもたちが外に出ることはしないだろう。私が子どものころは、校庭で友だちと集まるのが当たり前だった。
千年に一度の津波への対策と引きかえに、子どもたちの学校生活は土から離れていく…。フリージア
宮城県亘理町(わたりちょう) 2019年6月 撮影