
目標15の達成目標(ターゲット)には、「森林の持続可能な経営の実施促進や劣化した森林の回復」、「世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる」などがある。また、干ばつや洪水の影響を受けた劣化した土地と土壌の回復、生物多様性を含む山地生態系の保全も重要である。
東日本大震災は土地の劣化や、陸の生態系にさまざまな影響をあたえ続けている。福島県では、森林は除染されず、山林近くの住宅、市街地などは風や水の影響で放射能汚染が続いている。
政府の「SDGsアクションプラン2023」では、農林水産業でのグリーン化を促進する取り組みや、デジタル技術を活用した中山間地域等の活性化などを取り上げている。しかし、原発事故による汚染に関して、森林が除染されていないことや、除染土の最終処分地が決まっていないこと、除染土を農地や公園の花壇、道路補修に用いる計画などには言及していない。目標12~14と同様に、ベルテルスマン財団・SDSN*の「持続可能な開発報告書2024」は、目標15について「深刻な課題がある(Major challenges)」と最低の評価を下している。
*持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(The UN Sustainable Development Solutions Network)
かさ上げして新しい土地を?
その後の閖上に行きました。住宅地がほとんど津波被害で流され、犠牲者も甚大な土地です。
風雨にさらされたかさ上げの現場。
近くに団地型の復興住宅が建設中でした。
このようなひび割れた盛り土の上に建築する?
こんな復興の仕方で大丈夫?M. SATO
宮城県名取市閖上(ゆりあげ) 2016年12月 撮影
おデブちゃんイノシシ確保!
帰還困難地区の家庭の庭先で罠(わな)にかかったイノシシ。
人々が避難して、その土地に人がいなくなったので、山から出てきて増えた。
畑や庭、家の中に入り込んで、好きなように
食い散らかしていた。横 田
福島県郡山市内 2019年6月 撮影
無くならない放射能
原発事故の目に見えない被害は精神的なことも含めていろいろあります。
土壌の汚染は一般には知られていない。
各地の市民が自ら土壌の放射能を測定して出来たこの地図は、その状況を目に見える形で示している。それがクリアファイルになって私の手元にある。
原発事故から放出された放射能は100年たってもまだ消えない。
過去のことではなく、現在進行形ということを伝えたい。
出典:【図説17都県放射能測定マップ+読み解き集】2019 年
発行 みんなのデーターサイト出版megmeg
東京都 2020年1月 撮影












